感染性胃腸炎:ノロウイルス感染症

11月中旬から福岡県下でも小児科を中心にノロウイルスに感染した患者が急増しています。
感染した子供たちの症状は嘔吐、下痢、腹痛。全身に力が入らないほどぐったりしてきますので若いお母さんたちにとってはたいへん心配です。体力がよほど低下していない限り重症化して長期入院になることはありませんが、嘔吐物をのどに詰まらせるようなケースもありますので注意が必要です。

ノロウイルス感染経路

11月から増加し始め、1月頃にピークを迎える傾向があります。ノロウイルスは二枚貝の内臓に潜んでいますので、ウイルスに汚染された十分加熱していないカキを食べると感染します。その症状のつらさは一度カキにあたると二度と食べたがらない人もいるほどです。

実生活での主な感染経路は

  1. 食品を取り扱う人(飲食店の調理人、家庭内で調理を行う人)がどこかでノロウイルスに感染しその手指を介して食品から感染する
  2. ノロウイルス感染者の糞便や嘔吐物から感染する
  3. 家庭内や共同生活施設でヒトからヒトへの飛沫で感染する

など様々です。下の図を見て頂くとよくわかると思います。

実生活での主な感染経路

今年1月、浜松市でノロウイルスに1133人が感染し12校が学校閉鎖になる集団食中毒が起こりました。これは小学校の給食のパンを扱ったある従業員が感染を自覚しないまま就業し、手の消毒を十分に行なわなかったために起こったものでした。学校だけでなく抵抗力の弱い高齢の方が集団で生活している施設などでも注意が必要です。ノロウイルス感染症は感染していても典型的な症状がでない場合もありますので、食品取扱い従事者は正しい知識を持ち、常に感染しないよう自覚を持っておく必要があります。


ノロウイルス感染症の症状と治療

主な症状は吐気、嘔吐、下痢です。熱はあまり高熱にはなりませんが、小児では特に嘔吐下痢が激しく一日10回以上繰り返すこともあります。感染してから発病までの潜伏期間は平均して1~2日です。つらい症状が1~2日続き回復していきます。よほど抵抗力が落ちていない限り重症化することはありません。rn特効薬はありません。ウイルス感染ですので抗生物質も効きません。脱水にならないように水分を十分とる事大切です。経口摂取できない場合は点滴で水分を補います。


手洗いの盲点

通常の手洗いはトイレの後、嘔吐物、排泄物を取り扱った後、ゴミなのどの汚れものを取り扱ったあとなど日常生活で行なっている行為で十分です。けれども食品を取り扱う人は作業開始前、食品に直接触れる直前、他の食品や器具を扱う前、微生物の汚染源になるおそれのある食品に触れた後、配膳の前など非常に丁寧な手洗いが求められます。手洗いの後微生物が残りやすい部位を下の図に示してありますので参考にしてください。

ノロウイルスの食中毒予防と対処法

資料:厚労省ホームページ

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