めまい、ふらつきの多くは生活習慣病です

めまい、ふらつきの多くは生活習慣病です

めまいふらつきを訴えて病院を受診する方が大変増えています。めまいには脳の血管が詰まったり切れたりして起こる「脳卒中からくるめまい」や、メニエール病のように激しく回転する「内耳性めまい」が有名ですが、実際にはそのどちらにも分類できない「自律神経が関与しためまい症」が最も多いのです。そしてその原因は、不眠、睡眠不足、ストレス、環境の変化、心配事、過労、不規則な生活、バランスの悪い食事、運動不足などが考えられます。

自律神経性のめまい、ふらつきを予防し治療するには以下のことに気をつけましょう。

  1. 過労を避け、規則正しい生活をする。
  2. 就寝時刻、起床時刻を一定にして睡眠不足にならないようにする。
  3. ストレスをうまく発散し、リラックスする時間を作る。
  4. 適度な運動を続ける。内耳が弱い人はめまい体操もとり入れる。
  5. バランスのとれた食事をする。塩分、水分の過剰摂取に気をつける。
  6. 喫煙は血管を収縮してめまいの原因となるので、禁煙を実行する。
  7. めまいの前兆があった場合は早めに仕事を休み安静をとる。
    (前兆とは耳鳴り、耳のつまった感じ、軽いふらつき感など。)

もともと内耳の働きが弱く、メニエール病や頭位めまい症を起こしたことのある方や乗り物酔いしやすい方、また動脈硬化などで脳循環が低下している高齢者では、自律神経バランスを崩すとめまい、ふらつきが出やすくなりますので、特に生活のリズムに気をつけ、自己管理していく事が大切です。

めまいは不安感を生じます。やみくもに心配をして不安が増してストレスとなりさらにめまいが悪化する、という悪循環に陥っている方を多く見かけます。その様な「心因性めまい」にならないように、原因についての説明を受けて十分理解する事が大切です。生命にとって危険なものではない事を理解して、生活リズムの改善や薬物治療を続けてゆけば徐々に回復に向います。

関連記事

  1. 「運転したい」高齢者VS 「やめてほしい」家族

    「運転したい」高齢者VS 「やめてほしい」家族

  2. 帯状疱疹後神経痛(PNH)

    帯状疱疹後神経痛(PNH)

  3. 「多系統萎縮症」のこと

    「多系統萎縮症」のこと

  4. 頭痛と生活習慣:スマホを使ったビッグデータ解析

    頭痛と生活習慣:スマホを使ったビッグデータ解析

  5. 中高年の尿トラブル(1)

    中高年の尿トラブル(1)

  6. 中高年の尿トラブル(2)

    中高年の尿トラブル(2)

ピックアップ記事
  1. 子供が頭を打った(頭部打撲)時に気をつけること
  2. 「子供への虐待による外傷」の特徴を探る
頭痛関連記事
最近の記事 よく読まれている記事
  1. 発達障害の脳科学4(ADHDのメカニズム)
  2. 発達障害の脳科学3(ASDのコミュニケーション障害)
  3. 発達障害の脳科学2(脳内で起こっている事)
  4. 発達障害の脳科学 その1(特徴と分類)
  5. 血液でわかるアルツハイマーの最新早期診断
  1. 子供が頭を打った(頭部打撲)時の確認手順
  2. 子供のスポーツと脳震盪(のうしんとう)
  3. 子供の「ぶよぶよたんこぶ」と「固いたんこぶ」いつ治る?
  4. 「子供への虐待による外傷」の特徴を探る
  5. スポーツ顔面外傷の注意点
院長ブログ
アーカイブ
PAGE TOP