痛みが起こると寝込んでしまうくらいつらい片頭痛発作ですが、実際には痛みのない時も片頭痛の方は頭痛に振り回されて生活しています。せっかくの週末に片頭痛で遊べなかったり、また片頭痛が起こるんじゃないかと思い楽しい旅行の予定も立てられない。そんなつらい片頭痛を治療するための新しい薬が最近増えています。あまり効かないなあと思いながらも仕方なく市販薬をたくさん買いこんで我慢して過ごさなければいけない時代ではなくなっているのです。
片頭痛治療の歴史と「予防」へのシフト
今から四半世紀前の2000年頃、トリプタン系という片頭痛の特効薬が出現し、これによって多くの片頭痛の方が救われてきました。けれども中にはこの特効薬が効かない人、飲みすぎで乱用頭痛になっている人などいろいろな問題が起こってきました。そこで近年は「予防」にスポットライトが当てられ、予防薬で片頭痛の回数を減らそう、できたら片頭痛ゼロにしていこうという機運が高まってきました。
原因物質「CGRP」をブロックする新しいアプローチ
片頭痛の原因はいくつかありますが、その出発点はCGRPという物質が三叉神経の先端から分泌されて血管に悪い作用を及ぼすことから始まります。このCGRPをブロックする片頭痛の予防薬が、今使われているエムガルティ、アジョビ、アイモビーグの3種類の注射剤です。これを月に1回注射している患者さんのほとんどが片頭痛を半分くらいに減らすことができていますし、トリプタンも効きやすくなっています。1割から2割の人が片頭痛からほぼ完全に解放されています。
鎮痛と予防の二刀流!新薬「ナルティーク」
今回新たに発売された片頭痛治療薬「ナルティーク」は、この注射薬の内服版ともいうべき薬です。そしてこの薬は予防薬としてだけではなく、トリプタンのような鎮痛剤としても有効な二刀流の薬です。注射剤にはない使い道がいろいろありそうです。今後頭痛外来では、これまでに手に入れたいろいろなアイテムを駆使しながら、片頭痛というラスボス退治に立ち向かっていきます。いつでもご相談ください。





















