日本国に蔓延するやせ型志向はシニアにとっても健康的なのでしょうか。高度肥満が健康に良くないことは間違いないのですが、長く町医者をやっているとやせ型志向が良いとも言えない高齢者事例を多く経験します。健康で若々しくいられるためのへそ曲がり食事法です。
1健康を保つための食べ方は?
まず、野菜だけ食べるとか糖質抜きダイエットといった偏った食事はよくないですね。断食療法は低血糖が心配なので今すぐやめましょう。自宅であまりおかずを作らない人はむしろ外食の方がいいでしょう。おかずが多ければ割引タイムのスーパーの弁当でも大丈夫。雑食が大切です。先に野菜をたっぷり食べましょう?野菜でおなかを一杯にしてしまうと肝心なタンパク質が摂れません。肉や魚は先に十分とった方がいいでしょう。若い人とは違うのですから、カロリーのあるものを先に摂る。これが大切です。
2肌のハリやツヤ、しわが気になります。どうしたらいいでしょうか。
これはまあ仕方ないことですね。若いころはやせているだけで綺麗だと褒め称えられます。肌にハリがあるから瘦せていても綺麗なんです。しかし、シニアはもはやハリがないんですから、痩せたらもうしわくちゃです。間違いなく年齢より老けて見えます。もうプラダは着なくていいんですからちょい太のBMI 25-30くらいがベストです。コラーゲン好きな方も多いと思いますが、コラーゲンもしょせんタンパク質。胃に入って消化されたら一緒です。コラーゲンなんて高価なものをわざわざ買って飲む必要はありません。肉や魚で十分にタンパク質を摂れば事足ります。脂肪も大切です。脂肪細胞が肌にハリを作っているのですからちょい太の方がしわが目立たず、ハリがあるのです。
3動物性のタンパク質を摂ってもいいのですか
昔の日本は脳溢血、いわゆる脳出血が非常に多かったのですが今は激減しています。これは血圧コントロールのおかげでもありますが、なによりタンパク質の摂取量が増えて血管が頑丈になったからです。タンパク質は筋肉や肌、血管の構成成分ですから、しっかり摂る必要があります。大豆、納豆のような植物性タンパク質もいいのですが、シニアには動物性タンパク質がいいのです。それは動物性タンパク質にはコレステロールが含まれているから。コレステロールは人間の細胞膜や免疫細胞の材料ですし、男性ホルモンの材料でもあります。肉食の人にバイタリティーがあるのは理由があるのです。食が細くなってきたらなるべく脂っこい肉や魚を食べましょう。
4炭水化物は控えた方がいいですよね
それはダメです。「早寝早起き朝ごはん」と言われるように脳の唯一の栄養源はブドウ糖なので糖質を抜くと脳が働きません。ご飯の中にはタンパク質も含まれています。体脂肪が減って嬉しいのは若い人。シニアは免疫力重視でいかないといけないので、体脂肪は維持したほうがいいのです。意欲や脳の働きを維持して活発に若々しく過ごしている方々をみると、運動習慣があり、いい友達や伴侶がいて、炭水化物もタンパク質もコレステロールもしっかり摂っている人が多いという印象です。
5認知症予防にはサプリメントがいいんですよね
国際的に有名な福岡県久山町の「久山町研究」では糖尿病の人は2倍アルツハイマー型認知症になりやすいことが証明されています。また糖尿病の治療中、低血糖になりすぎるとそれもまた認知機能に良くないと言われていますので、やはり糖尿病は軽いうちからしっかりコントロールすべき病気だと感じます。サプリメントに関しては残念ながら認知症予防に有効と証明されたものは一つもありません。気休めです。動物性タンパク質、植物性タンパク質をしっかり摂り、緑黄色野菜、海藻類、乳製品など偏らない食事を心がけ、糖尿病を予防する。認知症予防で気をつけるべきことは基本的な雑食メニューだといえそうです。





















