片頭痛の自己診断法(正しく診断して適切な治療を)

片頭痛の自己診断法(正しく診断して適切な治療を)

あなたの頭痛は片頭痛?自己診断してみましょう。

片頭痛という病名は大変有名ですので昔から日常的に使われてきました。けれどもこの用語は「頭が痛けりゃ何でもかんでも片頭痛」という風に間違って使われてきた歴史があります。実際には片頭痛には特有の症状があり、それに従って診断、治療を行うべき疾患なのです(詳しくは頭痛外来をご覧ください)。日本でも欧米並みに片頭痛の患者さんは増えていますが、多くの方が正しく診断されていないと言われています。まずは自己診断してみてはいかがでしょうか。

片頭痛自己診断ファーストステージ。最大のポイントは2つ。

1.片頭痛はときどき起こる

数週間にもわたり毎日続いている頭痛はまず片頭痛ではありません。片頭痛は同じような頭痛がときどき起こり数時間から丸一日続くけれども、頭痛が治まってしまえば普通に生活できる、という特徴を持っています。片頭痛発作の頻度は数カ月に一度からひと月に数度までまちまちです。

2.日常生活にかなりの支障が出る

頭痛はあるけれども通常の仕事や家事はとりあえず続けられる、という程度の頭痛は片頭痛ではない事が多いのです。片頭痛の時は仕事や家事を普段通り行うことができません。授業を受けることも難しくなります。横になりたい、休んでいたい、日常の動作をするのもつらい、という痛みの強さが片頭痛の大きな特徴です。

片頭痛自己診断セカンドステージ。ひとつでもあてはまると…

ファーストステージの2つの条件にどちらも当てはまった方は以下の項目に目を通してください。この中に当てはまる項目がいくつかあるのではありませんか。

  • 頭痛のピークには吐気がある、嘔吐する事もある
  • 光や音や匂いに敏感になる
  • 頭痛の前に急に首が張ったり肩凝りがひどくなったりする
  • 頭痛だけでなく目の奥が痛くなる
  • 階段を昇降したりお辞儀をするだけでも痛みがひどくなる
  • 頭痛の前に目の前がチカチカしてまぶしくなり物が見えにくくなる
  • 脈にあわせてズッキンズッキンと痛む。
  • 生理の前後に集中して起こる

当てはまる項目はありましたか?1つでもあった方は片頭痛が強く疑われます。頭痛外来で適切な治療を開始しましょう。

関連記事

  1. 鎮痛剤の使い過ぎによる頭痛(頭痛外来でまずは正しい診断を)

    鎮痛剤の使い過ぎによる頭痛(頭痛外来でまずは正しい診断を)

  2. 子供が頭痛を訴えるとき

    子供が頭痛を訴えるとき

  3. 損失2800億円の片頭痛

    損失2800億円の片頭痛

  4. 群発頭痛について

    群発頭痛とは?原因や症状、治療法について

  5. 小児の頭痛

    子供の頭痛は心因性が多い?原因と対処法とは

  6. 片頭痛と脳梗塞

    片頭痛と脳梗塞

ピックアップ記事
  1. スポーツ顔面外傷の注意点
  2. 子供が頭を打った(頭部打撲)時に気をつけること
頭痛関連記事
最近の記事 よく読まれている記事
  1. 「加齢」と「ふらつき」と「トレーニング」
  2. 「福岡頭痛外来ネットワーク」のこと
  3. 発達障害の脳科学4(ADHDのメカニズム)
  4. 発達障害の脳科学3(ASDのコミュニケーション障害)
  5. 発達障害の脳科学2(脳内で起こっている事)
  1. 帯状疱疹と顔面神経麻痺:(ラムゼイハント症候群)
  2. 子供(乳幼児)の頭部打撲:ぶよぶよたんこぶの対処法
  3. 「子供への虐待による外傷」の特徴を探る
  4. 片頭痛にめまいが合併する「前庭性片頭痛」
  5. 頭部打撲による「外傷性髄液漏」とは
院長ブログ
アーカイブ
PAGE TOP